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投稿(妄想)小説の部屋 Vol.3

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No.200 (2008/05/18 22:05) title:どんな薬よりも
Name:きなこもち (zaqd37c4ae2.zaq.ne.jp)

コトコトコト…
なんだか体がフワフワ飛んでいるみたい。
パタ…パタパタ…
雲の上?それとも波に漂ってるのかな。
もう少し・・・・・このまま・・・・・

スー…
ふわっ。
(あ、いい匂い)
「アシュレイ」
「ティア、起きてたか。めし食うか?お粥持ってきたぞ。」
「うん…そうだね…食べるよ。」そう言いながらティアが布団に肘をついて起き上がろうとする。
アシュレイは慌ててティアの背中を支える為に右手を添えグイッと押し上げると、今度は左手をティアの額に当てた。
「ああ、熱だいぶ下がったな。」アシュレイの厳しい顔つきが、くるっと柔らかい表情に変わる。
だがすぐにまた睨むようにティアを見ながら、「まだ今日は休めよ。会社には連絡しとくから。」と言った。
ティアはなぜか嬉しそうに「わかった、そうする。」後はよろしくね、とアシュレイに微笑みかけるのだった。

ガラガラ…
「・・・・−」「・・・・・・・」
深い海の底から体が浮上するように、ティアの意識は覚醒していった。
(いつの間にか眠っていたのか。)
「?」誰かの気配を感じたような気がしてティアが目を開けると、ちょうど部屋の入口が閉まったところだった。
すると廊下の先からアシュレイの声が聞こえてきた。
「こらアラン、シャーウド、勝手に部屋開けるな!ティアが目覚ますだろ!」
どうやらアシュレイの弟妹が学校から帰ってきて、この部屋の襖戸を開けたらしい。
「ごめんなさい、姉さん。ティア兄さんの風邪どう?良くなった?」
「ああ、熱も下がったし、もう大丈夫だ。お前らは早く手洗え。母さんがホットケーキ焼いたぞ。」
わーという嬉しそうな声が遠ざかっていく。
やがてティアもまた静かに眠りについていった。

しばらくしてまたティアが目を覚ますと、今度は視界いっぱいにストロベリーカラーが拡がっていた。
「…どうしたの?」
「ん?母さんが様子見て来いって。」
「じゃなくて、なんで笑ってるの?」
「それはこっちのセリフだ。お前なんかいい夢でも見てたのか?俺来たときスゲェ口の端上がってたぞ。」
「ああそれはね、見てたんじゃなくて感じてたんだよ・・・・・」
「何を?」きょとんとした顔でアシュレイが聞くと、
「君たち。それにこの家。」そう言うとまたティアは笑う。
「…ふーん?」なんだかよくわからなかったけど、ティアが楽しそうだったので、つられてアシュレイも微笑み返した。
「明日は会社に行くよ。もう大丈夫。でも」そう言うとティアはアシュレイの手をぎゅっと握って目を瞑る。
アシュレイは黙って手を握り返し、もう片方の手でティアの髪の毛をずっと撫で続けた。
その手があんまり優しくて、髪を撫でられながらティアはうとうとし出す。
なんだか柔らかいものが唇に触れたような気がしたが、これも夢なのかな、そう思いながらティアは意識を手放した。


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