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投稿(妄想)小説の部屋 Vol.3

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No.106 (2007/05/09 22:26) title:統一地方選挙(4)
Name:モリヤマ (i220-221-231-207.s02.a018.ap.plala.or.jp)

 
アー 「北が新人についただとーっっ!?」
柢王 「投票日にどっちに入れようがかまやしねぇが、四天王が選挙事務所
    までもってやるなんて、とち狂ったと言われても仕方ねぇな」
アー 「くっそー…っっ!!」
 
ティア「心配してくれるのはありがたいけど、山凍殿にもいろいろと理由が
    あるんだよ」
アー 「でもあの山凍が、おまえを蹴って他の奴につくなんてっ…!」
桂花 「恋は盲目、とか聞きましたが」
アー 「…なにボケたこと言ってんだ、おまえんとこのエロ魔族は」
 
 桂花を一瞥だにせずアシュレイが柢王に言ったかと思えば、
 
桂花 「あちらの方、噂ではとても美しい方と聞きました。山凍殿にも 遅い
    春がきたのかもしれませんね。野生の小猿にもくるくらいですから」
 
 臨戦態勢に入ったふたりをそれぞれの相方が全力で制御。
 
柢王 「まあまあ。落ち着けって。なっ? …んで、アシュレイ、桂花はな
    江青から聞いたんだと。なんでも、新人候補の選挙事務所等に
    ついては選管も了承済みだとかで」
アー 「江青…まさかあいつらまで向こうにつく気じゃ…っ」
柢王 「そりゃ、珀黄も江青ももともと北のもんだし、なんつったって
    あいつら山凍ラブだかんなー。仕方ねんじゃね?」
アー 「…ーーーーーっっっ」
ティア「アシュレイ、大丈夫だから。珀黄も江青も、私の手伝いをして
    くれるって言ってくれたよ」
アー 「おまえの選挙事務所はどこなんだっ、もしまだなら俺んとこで…っ」
柢王 「おまえんとこって、南の王子宮かぁ? 駄目駄目」
アー 「なんでだよっ、つか、おまえには関係ないっ」
桂花 「南、というか炎王は静観するおつもりでしょう。申し訳ありませんが、
    あの方にとって、守天が誰かということはさほど問題ではないで
    しょうから」
柢王 「だよな。たぶん、つか、うちもそうだ。もちろん西もな」
アー 「…出てけっ、てめーらふたりとも出てけっっ!!」
ティア「アシュレイ、待って、ね? 柢王も桂花も、悪気で言ってるんじゃ
    ないんだ」
柢王 「そうそう…っと、てめっ、んなとこでそんなもん出すなっ振り回すなっっ!」
桂花 「バカはすぐに手が出る足が出る」
柢王 「おまえもやめろって…」
桂花 「フン!!」
 
 トホホ顔な柢王を哀れに思ったのか、
 
『仕方ナイ。特別ニ てぃあらんでぃあ ノ 事務所ヲ ココ天主塔ニ 開クコトヲ許可』
 
ティア「デンゴン君…」
アー 「やっぱり頼りになるな、おまえはっ!」
柢王 「いやでも…それこそマズイんじゃ…」
桂花 「選管との癒着を疑われますよ」
 
アウ 「マズイ…確かにマズイ…」
 
柢王 「…ティア、誰だこの人」
 
 江青と違い、突然の闖入者に驚くものはいない。
 
ティア「ああ…えーと…柢王と桂花は初めてだったね。こちらは選管の
    アウスレーゼ様。ほら、額に選管マークが入ってる…」
桂花 「……なるほど」
柢王 「選管マーク……ね。了解」
 
 なんとなく察しつつも、人形のデンゴン君と違い、生身の、自分達と
そう変わらないように見えるアウスレーゼを最上界の神だと紹介することこそ、
マズイのだろうということを、柢王も桂花もわかっていた。
 
アウ 「ふ…。そなたのまわりは物分かりがよいの。……ところで、そなたの
    事務所だが。選管と同じ場所ということは確かにまずい。だが、
    選挙の間、『守天』が天主塔に全く存在しないというのも困る。
    なので、市中の者が出入りしにくい(というかほとんどできない)と
    いう点で候補者にとっては不利だが、特例として天主塔の一室を
    事務所に使うことを許可する」
『ソノホウガ楽シイシ。ナ? あうすれーぜ』
ティア「……………」
桂花 「そういえば、さきほど話していたとき、江青殿が急に頬染めて
    言葉に詰まったので、どうしようかと思いました」
アー 「江青が!? やっぱりつらいんだな、山凍と敵味方んなって
    戦うのが……」
 
 なのにこっちについてくれるなんて…。
(なんていい奴なんだ!!)
 と心でガッツポーズなアシュレイが江青を絶賛してる頃。
 
柢王 「なんの話だったんだ、桂花」
桂花 「暉蚩城が事務所になることと、自分達は現守天サイドにつくこと、
    そして、執務室で選管の方にお会いしたことを話したとき、急に…」
アウ 「ほぉ…」
 
 嬉し楽しそうなアウスレーゼに、これまた場も空気も読めて察しもよく
物分りもいいティアと柢王と桂花は、複雑な表情を見せていた。
 
『天界ッテ オモシロイカモ!』
 
 空気も場も読まない、というか読む必要のないデンゴン君の発言に、水でもかけたら
壊れるかな…、と一瞬守護主天にあるまじき殺意が芽生えたティアだった。
 
---------------
↑その直後。
 
アウ 「こ、こらっ。…す、すまぬの、守天殿。ははははは」
『慌テルあうすれーぜモ、カナリ つぼ』
 
アー 「あっ、そうかも! 滅多に見れねぇよなっ!(笑)」
 
 と仲良く笑いあう(?)ふたり。
 殺伐(?)とした選挙戦で、デンゴン君とアシュレイの真の友情が芽生えた瞬間だった。
 
 
 


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