[戻る]

投稿(妄想)小説の部屋 Vol.3

ここは、みなさんからの投稿小説を紹介するページです。
以前の投稿(妄想)小説のログはこちらから。
感想は、投稿小説ページ専用の掲示板へお願いします。

名前:

小説タイトル:

小説:

  名前をブラウザに記憶させる
※ 名前と小説は必須です。文章は全角5000文字まで。適度に改行をいれながら投稿してください。HTMLタグは使えません。


総小説数:1010件  [新規書込]
[全小説] [最新5小説] No.〜No.

[←No.99〜103] [No.104〜104] [No.105〜109→]

No.104 (2007/05/09 22:22) title:統一地方選挙(2)
Name:モリヤマ (i220-221-231-207.s02.a018.ap.plala.or.jp)

 
『天主塔ニュースの時間です。
 はじめに、選挙管理委員会からのお知らせです。
 統一地方選挙の前半戦、天空界新四天王選挙が告示され、
 定数1ずつに対しそれぞれ現職1人が立候補しました。
 これにより全ての選挙区において、現職4人が無投票で当選しました。』
 
 
アー 「つまんねぇの」
アウ 「いわゆるモトサヤというやつか? 突然の変化は好まれぬようだな」
アー 「うちの城、やる気満々で結構力入れて準備してたのにな〜。
    父上なんか、すんごい自信あったみたいで、戦わずしての勝利に
    納得いかなくて唸ってた」
アウ 「ほう」
アー 「『元気な南領! 築こう、皆で!』とか、変なポスターまで作ってさ」
アウ 「変なのか? 民主主義ぽいキャッチフレーズでよいではないか」
アー 「力いっぱい変なんだって。ほら」
 
 どこに持ってたのか、アシュレイ手からぽいっと一枚、かと思いきや、
数枚の折りたたんだポスターがアウスレーゼの前に広げられた。
 
アウ 「…うぅ……む」
アー 「なっ?」
 
アー 「ダーッと候補者が出て、派手にお立ち台で選挙演説とか
    かましたかったみたいでさ。父上、発声練習までしてたんだぜ。
    柢王の話じゃ、あいつんとこの親父、白手袋にマントまで新調して、
    鏡の前で軽く風でなびかせてポーズとってたって」
アウ 「それは…残念だったな」
『ばか バッカリ』
アー 「だよなーっっ!(笑)」
 
 どうやらデンゴン君とアシュレイは気があうようだ。
 
 
 
 
 ところかわって、天主塔・執務室。
 
ティア「守護主天の選挙の選管はどうしましょうか。
    四天王のときは、デンゴン君が委員長で私が選管を
    兼ねましたが…」
アウ 「悩むことはない。そなたの代わりは我が勤めよう」
ティア「アウスレーゼ様が?」
アウ 「いまこの天界で最も適任と思うが?」
『あうすれーぜ ガ 適任 ニ 一票』
ティア「・・・・・・・」
 
 だが…。
 そういわれてみれば確かに…。
 守天選挙の選管。
 四天王にも八紫仙にも、ましてや父上(閻魔大王)にも、おいそれと任せられるものではない。
 
ティア「…では、お願い致します」
『任セロ』
ティア「・・・・・・・」
アウ 「ま、任せてくれ、守天殿」
 
 じと目のティアと困ったようなアウスレーゼを横に、デンゴン君は胸をはってそりくりかえっていた。
 
ティア「でも、守天に立候補なんているんでしょうか」
アウ 「いると言えばいる…のだが」
ティア「えっ? いるんですか? もしかして四天王家の誰かとか?
    …ていうか、いつ届出があったんですか?」
アウ 「いやまあ、デンゴンくんのほうに直接…な」
 
 デンゴン君は、たいていアウスレーゼと共に天主塔にいる。
 
ティア「…ということは、天主塔内の誰か、ですか?」
アウ 「う、うむ。まあな。そのことで守天殿に相談がある」
 
―――― 相談中 ――――
 
ティア「ぜっ……………たい、いやです!」
アウ 「まあまあ、そういわず」
ティア「どうしてそうなるんですかっ!」
アウ 「四天王選挙のとき、選挙権は元服後の15歳以上の各領民に
    限ると決め、デンゴン君に伝え実施したが、その際、被選挙権に
    ついての議論も取り決めも行わなかったであろう? なので、
    守天選挙もそれに準じると…………」
ティア「準じると?」
アウ 「デンゴン君が」
『我ハ 絶対ナリ』
 
ティア (こ、このっ…!!)
 
アウ 「は、ははははは。…お茶目で、すまぬ」
 
 ティアの震える握り拳に、思わずアウスレーゼはデンゴン君をフォロー。(?)
 
ティア「…で?」
 
アウ 「そ、それで、守天立候補者資格の制限がなし、という不測の
    事態になってしまった、と」
ティア「……非常識な」
アウ 「す、すまぬ」
ティア「…いえ。違います。アウスレーゼ様の責任ではありません。
    資格については私もその場にいたのですから。非常識なのは、」
 
 そう、非常識なのは――――――。
 
 
---*----*------*-----*----*-----*------*-----*----*----
 
 数日前の真夜中・蒼の間。
 
ネフィー「だってさー。暇なんだよ毎日毎日。末っ子ときたら、朝から晩まで
     執務室で仕事してるしさぁ」
アウ 「当然のことだと思うが」
ネフィー「ええーーーっ!? 当然!? …枯れてんじゃないのアウスレーゼ様」
 
---*----*------*-----*----*-----*------*-----*----*----
 
 
『守天殿ガ 寝コケテイタ間ニ
 ねふろにか・ふぇい・ぎ・えめろーど 立候補。届出ヲ受理。
 同ジ新守天候補者同士、協力シテ 時間分配シ 仲良ク選挙運動ニ 励ムベシ』
 
アウ 「デンゴン君、いや選挙管理委員長の言うように、
    機会は全ての候補者に置いて平等でなければならないのだ」
ティア「・・・・・・・・・っっ」
アウ 「守天殿…!」
 
ティア「わかりました。不本意ですが、了解しました。
    ……1日の半分をお譲りすればいいんですね。
    その代わり、アウスレーゼ様、」
アウ 「な、なんだ」
ティア「先代から、いっときも目を離さず、そばを離れず、暴挙を許さず、
    きっちり監視をお願い致します」
アウ 「も、もちろんだ」
 
 
『天主塔ニュースの時間です。
 はじめに、選挙管理委員会からのお知らせです。
 統一地方選挙の後半戦、天空界守護主天選挙が告示され、
 定数1に対し現職1人と新人1人が立候補しました。
 現職、ティアランディア・フェイ・ギ・エメロード。
 新人、ネフロニカ・フェイ・ギ・エメロード。
 投票は7日後です。
 ご近所お誘い合わせの上、清き一票を御願い致します。』
 
 
 


[←No.99〜103] [No.104〜104] [No.105〜109→]

小説削除:No.  管理パスワード:

Powered by T-Note Ver.3.21